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原世記

第一節

​初めに、唯、原神が居た。神はこの世に水を与えた。水は直ちに全てを満たし海となった。この世に水を与えたとき空虚が生まれた。この世を満たした海に、神は力を授け与えた。すると、海はうねりをあげ、暴れるように動き回った。海は空虚に触れ、つまりは空虚にも神の御力が宿り、空気となった。二つの原質はあらゆる基となり、数多の動かぬ命を生んだ。

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